1. 事件の概要
2025年8月13日未明、タイ・チョンブリー県パタヤ市にあるバンラムン地区のパブで、大規模な摘発が行われました。捜査は、バンラムン地区長をはじめ、パタヤ市警察、そして入国管理局の合同チームによって実施され、外国人を含む16名が拘束されました。
拘束者の内訳は、ラオス国籍5名、ミャンマー国籍1名を含む外国人スタッフで、全員が労働許可証を所持していなかったとされています。さらに複数名から薬物の陽性反応が確認されました。
2. 摘発の経緯
地元警察によると、近隣住民や来店客から「違法就労者が働いている」「薬物が出回っている」といった通報が寄せられており、数週間にわたる内偵捜査が行われていました。
8月13日午前1時ごろ、警察は一斉に店内へ突入し、音楽を止めて照明をつけ、来店客とスタッフの身分証確認および薬物検査を実施。結果として、労働許可を持たない外国人スタッフと薬物反応を示した人物が特定されました。
3. 法的措置と今後の対応
摘発で拘束された16名は、
- 無許可労働(外国人労働法違反)
- 麻薬取締法違反
- 店舗側による営業許可違反
の疑いでパタヤ警察署へ移送されました。店舗オーナーも取り調べを受けており、営業停止命令や罰金が科される見通しです。警察は「外国人観光客や労働者が多いパタヤにおいて、違法行為を見逃さない」と強調しています。
4. 背景:パタヤの違法就労と薬物問題
パタヤは観光業が盛んで外国人労働者も多く、飲食業や娯楽産業での就労が目立ちます。しかし、タイの労働許可制度は厳格で、許可証なしでの就労は国外退去や数年間の入国禁止につながります。
さらに、ナイトライフの盛んなエリアでは、薬物の密売・使用が長年の課題となっており、今回の摘発もこうした背景を踏まえたものとみられます。
5. 観光客への影響と注意点
観光でパタヤを訪れる際には、次の点に注意が必要です。
- 違法な薬物には絶対に手を出さない(所持しているだけでも重罪)
- 身分証(パスポートまたはコピー)を常に携帯する
- 無許可営業の店舗はトラブルに巻き込まれる可能性が高いため、信頼できる店を利用する
まとめ
今回の摘発は、パタヤにおける違法就労と薬物問題の根深さを改めて浮き彫りにしました。観光都市としての魅力を維持するためには、行政・警察・地域社会の協力が不可欠です。旅行者もまた、ルールを守り安全な滞在を心がける必要があります。